普段は行かないスーパーに立ち寄ると、いつもの店では置いていない商品をついつい買いたくなるもの。
たぶん牛スジはいつものスーパーにもあるのだろうけど、私が行くタイミングではほとんど見かけた事がない。
という事で、勢いあまって牛スジを購入してきた。
過去、親が作った牛スジカレーを食べた時に美味しかった記憶がある。
それを真似て2年ほど前に牛スジカレーを初めて作ってみたのだが、その時は腐った肉のニオイがしてまともに食べられたものじゃなかった。
肉が腐っていたのかもしれないと不安になり、それ以降は牛スジを料理することもなかった。
(おでんの具材の串刺しは購入するけれど)
久しぶりに、というか人生2回目の牛スジをどう料理しようか。
煮込みにするか、再び牛スジカレーにするか。
今度の牛スジは腐ってないといいなあ、と思いながら牛スジカレーのレシピを検索してみて驚愕の事実を知った。
牛スジは下処理をしないといけないと書いてある。
普段カレーを作る時と同じように、肉を切って炒めた記憶しかない。1時間半もグツグツ煮込んだりなんて面倒で光熱費もかかる事をしたはずもない。
もしかして、あの腐ったニオイの牛スジカレーは本当は腐っていなかったのではないか???
勢いで買ってきた牛スジのお陰で、2年程の時を経てあのときのニオイの正体が分かった。
それが分かったのは良いとして、今から鍋を長時間グツグツいわせないといけないのか。
カレーを食べるまでにけっこうな時間がかかるな・・・
光熱費が高くなるな・・・
目の前の牛スジパックを見つめながら、牛スジを買ってきたことをちょっと後悔しそうになった。今は向き合う気力がないから、冷凍庫にしまってしまおうか。でもいつかは下処理をしないといけない。
夕ご飯の時間がかなりズレ込むが、下処理をして牛スジカレーを作る事にした。
下処理の方法は
- 1分ほど茹でてアクをとり
- 鍋をこぼして牛スジを軽く水洗いしたあと
- 牛スジを切って
- 洗った鍋に水と牛スジを入れる
まではどのサイトもほとんど同じ工程だった。
この後が
- ネギの青いところを入れる
- ネギの青いところと生姜を入れる
- 酒を入れる
など、臭みとりの様々な方法が紹介されていた。
ネギは無いので生姜を入れて煮ることに。
最初の茹でこぼしの際には物凄い量のアクが出てきた。鍋からアクが吹きこぼれそうに。
前回の牛スジカレーは、このアク入りカレーだったというワケだ。
こんなに根気強くグツグツ煮る料理は、普段は作らない。
圧力鍋があればあっという間なのだろうが、無いのだから仕方ない。
お腹はぐうぐう鳴っている。
あと少しで1時間半というところで、米も炊いていないことに気付く。
1時間35分ものあいだ牛スジを煮て、その後は通常のカレーの作り方で無事に完成した。
今回はとろける牛スジと、カレーらしいいい香りの牛スジカレーになった。
臭み消しにネギは使っていないが、生姜だけでも充分だった。そういえば、アクをとってから長時間の煮込みに入る時、料理酒を入れておいたのでその効果もあるかもしれない。
ストックのカレールーがバーモントカレー中辛だったので、ちょっと違うよなと思い、スパイスや醤油、ケチャップなど色々と混ぜ込んでみた。
牛スジの甘みが濃厚で美味しいといえば美味しいのだが、牛スジカレーにするにはもっと黒っぽいカレールーの方が断然合うと思う。
牛スジ1パックを全て入れるには多いように感じたので、半分は粗熱がとれてから汁ごとフリーザーバッグに入れて冷凍庫に。
下処理バッチリなので、根菜を買ってきた時に煮込みにするつもりだ。
過去の牛スジカレーが臭い原因は、下処理をしていなかった為という事が今回分かって良かった。
手間はかかるが、今後は安心して牛スジ料理を取り入れる事が出来るだろう。
「牛スジは
下処理だいじ
忘れるな」