毎日飲んでいるものなのに、コーヒーについて全然知らない。
コンビニコーヒーなら、あそこのコーヒー。
缶コーヒーなら、どこどこのあのコーヒー。
インスタントなら、あのパッケージのコーヒー。
飲んでみて美味しいと思うコーヒーや買いやすさから、店名や商品だけで選択している状態。
ドリンクバーには複数のコーヒーが用意してあるが、何がどう違うのかも分からない。
なんとなく色んなコーヒーを飲んでみるが、よく分からないまま店をあとにする。
小洒落たカフェやコーヒー専門店はメニューを見ただけで頭がクラクラしそう。
そんな人も多いのではないだろうか?
アラビカ種とかロブスタ種、○○産豆使用!とアピールされていてもよく分からない。
私もその一人で、これまでコーヒーについて深く知ろうとする事はなかった。
今回、カルディのドリップコーヒーを飲みながら一杯一杯と向き合っていくうち、豆の生産国や品種、焙煎の仕方や淹れ方でコーヒーには幾通りもの楽しみ方がある事が(知識として)分かった。
今後コーヒーを飲む際の楽しみ方として役立ちそうなので、私と同じような人向けにコーヒー豆について紹介しようと思う。
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コーヒー豆
コーヒーという飲み物はコーヒー豆を抽出して出来るものだという事くらいは知っているだろう。
なんの実?
では、そのコーヒー豆というのはなんなのか?
枝豆のようにサヤになるもの?
真珠のように貝の中にいるもの?
正解は
【コーヒーノキ】という常緑の植物から採れる実がコーヒー豆
コーヒーノキ
少し理科の授業のようになるが、子どものころに動物や植物について学んだときの事を思い出してほしい。
人間という動物(人類)の系譜を辿ると、猿人(アウストラロピテクス)に辿りつく。
これと同じように植物にも進化の歴史があり、祖先を同じくするグループや系統があった。
科目
コーヒー豆が採れる「コーヒーノキ」の目は【リンドウ目】
リンドウ目には、【アカネ科】【マチン科】【ゲルセミウム科】【リンドウ科】【キョウチクトウ科】がある。
その中の【アカネ科】にコーヒーノキ属は属している。
アラビカ種とロブスタ種
ここまでで既に頭が混乱してきそうだが
植物には系譜があること
コーヒー豆がなるコーヒーノキは
「コーヒーノキ属」という分類の植物である
という事をおさえておけば、このあとのアラビカ種とロブスタ種の違いも理解しやすいことだろう。
種
この「コーヒーノキ属」も更に枝分かれし、その中に【アラビカ種】【カネフォラ種】【リベリカ種】が存在。
同じ系統の植物でも品種の違いがあるのは、野菜や果物を見ても分かることだろう。
例えば、ざっくりとだが同じ柑橘類でも
- ミカン系
- キンカン系
- レモン系
など違いがあり、さらにミカンにも「伊予柑」「ポンカン」「はるみ」「ネーブル」と品種があることをイメージしてもらうとコーヒー豆にも当てはめやすいかもしれない。
アラビカ種
コーヒーのPRで目にする〘アラビカ種使用!〙というのは、このアラビカ種という品種の豆を使用している、ということ。
アラビカ種は世界のコーヒー豆の約6割を占めている。
私たちが普段飲んでいるコーヒーのほとんどがアラビカ種ということだ。
このアラビカ種の中に、ティピカ、ブルボン、カトゥーラ、ムンドノーボ、カトゥアイ、アマレロなど多くの豆が属する。
品種や名称の違い
同じ種なのにどうして沢山の種類のアラビカ種があるのか?
原種、種を辿れば同じ種だが、突然変異や品種改良により様々な種が誕生。
これはコーヒーノキに限ったことではなく、その植物の育つ環境によって自然発生的にもたらされたり、商業用として人の手が加えられることで複雑化していく。
アラビカ種の特徴
アラビカ種が栽培される主な環境は1000m超えの山岳地帯
アラビカ種の特徴を調べてみると
- 上品な味わい
- 洗練された味わい
- 風味豊か
- 酸味が強い
- 花のような香り
- コクがある
- 複雑な味わい
などのフレーズが出てくるが、どれもが抽象的で感覚的な表現になっている。
つまり、ここまで見てきて分かったアラビカ種の特徴というのは、一括りに表現できるものではなく【品種や豆生産国ごとに多様な特徴をもつ】としか言いようがない事が分かる。
アラビカコーヒーノキ
風味や香りが優れているとされ、そのため環境の変化や病害への弱さといった栽培上の難点にもかかわらず他種に比べ生産量が多い。
環境の変化にデリケートなことから同じアラビカコーヒーでも産地の土壌や気候によって風味に明確な個性が現れる
世界の流通量6割を占める種であることから、「アラビカ種」ということだけでその豆(コーヒー)を見るのではなく、さらにその先にある産地の違いを深掘ることで、自分好みのアラビカ種を見つけられることだろう。
ロブスタ種
アラビカ種が分かったことで、ロブスタ種へと移ろう。
おさらいになるが、コーヒーノキ属に【アラビカ種】【カネフォラ種】【リベリカ種】があった。
この系譜を見て「ロブスタ種」なんて文字ははどこにもないじゃないか?!アラビカ種とロブスタ種の違いが知りたいのに、一体なんなんだ!
と思う人もいるだろう。(この記事を読んでいるということは、大半の人がそうかと思う)
カネフォラ種
実は、アラビカ種との比較に用いられる「ロブスタ種」というのは、系譜の中の「カネフォラ種」の一部。
原種「カネフォラ種」の中から生まれた「ロブスタコーヒーノキ」から採れる豆のことを、「ロブスタ種」という。
※世界のコーヒー豆の占める割合
15〜20%、または30%〜40%
ロブスタ種
ロブスタコーヒーノキ
主に栽培されているロブスタコーヒーノキはロブスタ、ウガンダという2種であるが、ブラジルのエスピリトサント州ではコニロンという新種も栽培されている。
ロブスタ種というのは、アラビカ種と同列にあるものではない。
ただし、カネフォラ種から採れるコーヒー豆のほとんどがロブスタ種ということもあり、カネフォラ種のことを「ロブスタ種」として表現する事が多い様だ。
ロブスタ種の特徴
ロブスタ種(カネフォラ種)の特徴は、
ロブスタコーヒーノキは管理がしやすいことから生産量が多い。
アラビカ種に比べて低コストなこともあり、缶コーヒーやインスタントコーヒー用として流通することがほとんどだそう。
また、アラビカ種にパンチを加えたい場合や、アラビカコーヒーのかさ増しとして利用されるとも。
よって、缶コーヒーやインスタントコーヒーに「アラビカ種使用」と書いてあった場合、他の商品よりいい豆を使っている事を伝えたいのだ、というのが見えてくる。
ロブスタ種は粗悪な豆なのか?
アラビカ種とロブスタ種の違いを知ると、「アラビカ種使用!」とアピールされている理由が分かったのではないだろうか?
では、ロブスタ種は粗悪な豆なのか?
ロブスタ種だと理解してコーヒーを飲んだ事があるわけではないが、ここまでアラビカ種とロブスタ種の違いを知識として知った上ではそうは思わなかった。
果物に最高級品と呼ばれるものがあるが、だからといってそれ以外のもの(品種)が粗悪なわけでない。
ほかにも牛肉のランク。A5ランクの牛肉はそれは美味しいものだが、毎日食べるには重たい。
もう少しランクの低い牛肉の方が食べやすいし、量を食べたい時には適している。
それと同じで、アラビカ種とロブスタ種(カネフォラ種)もそれぞれの利点を自分のコーヒー生活に取り入れたら良いと思う。
リベリカ種
系譜の中の「リベリカ種」は、流通量が少ないことから対比として使われることはほとんどないそう。
リベリカコーヒーノキ(学名:Coffea liberica)
西アフリカのリベリア原産のアカネ科の植物である。アラビカコーヒーノキやロブスタコーヒーノキとともにコーヒー3原種に数えられるが、消費量は少なく世界全体の流通量の1パーセントに満たない。
リベリカ種の特徴
- 低地でも栽培可
- 苦味が強い
- 風味が弱い
まとめ
コーヒーに無知な筆者が、素人なりにコーヒー豆のアラビカ種とロブスタ種の違いについてまとめてみた。
【アラビカ種】
- 世界の流通量の多くを占める
- 数多くの豆の種類(生産国)が存在
- 上品な風味豊かな豆が特徴
【ロブスタ種】
- ロブスタ種はカネフォラ種の一種
- 主な生産地はベトナム
- 荒々しい香りが特徴
- 缶コーヒーやインスタントコーヒーとして流通
これからコーヒーを飲むときに「アラビカ種」や「ロブスタ種」の文字を見かけたら、種ごとの違いを思い出してコーヒーへの造詣を深めていただきたい。
※自分の知識としてまとめた物をアウトプットしてみたが、間違いがあれば是非ご指摘願いたい。
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