コーヒーというのは本当に奥深いものである。
ドリップコーヒーを淹れるのでさえ面倒な私がコーヒーについてレビューしているのだから、なんだかおかしな話ではある。
だが、自ら豆をひくコーヒー通は、市販のドリップコーヒーを飲む機会は少ないだろう。
なんとなく美味しいコーヒーが飲めたらいいよね、という人に向けて意味があるかもしれない、と今後も素人のコーヒーレビューを続けていこうと思う。
今回私が気になったのが、ブルーマウンテンとエメラルドマウンテンの違いについて。
カルディの「ブルーマウンテンブレンド」というコーヒーを見た時に、ジョージアの「エメラルドマウンテン」が真っ先に浮かんだからだ。
ブルーマウンテン知ってる知ってる!あの青い缶コーヒーだよね!、と思ったがどうやら雲行きが怪しい。
ブルーマウンテンとエメラルドマウンテンは同じもの?違うもの?どういう関係なの?
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ブルーマウンテン
まず、ブルーマウンテンという豆はどんな豆なのか?
ブルーマウンテン
ジャマイカにあるブルーマウンテン山脈の標高800から1,200 mの限られた地域で栽培されるコーヒー豆のブランドである。
限られた地域でしか栽培されないため、収穫量が極めて少なく、高価な豆としても知られている。
傾斜のある険しい山で採れるコーヒー。その希少性から高価な豆として流通しているようだ。
地図で見てみると、ブルーマウンテンはジャマイカのこのあたりに位置する。
ブルーマウンテンの特徴
- 香りが非常に高い
- 繊細な味
苦味、酸味、甘味、香りのバランスがよく、「黄金バランス」とも言われているそう。
香り高さや繊細な味というのは、日本人に好まれそうな豆だという事も分かる。
また、香りが高いことから他の豆とブレンドされる事が多いそうだ。
真意は定かではないがWikipediaにはこのような文言も。↓
本来、「ブルーマウンテン山脈」の標高800から1,200 mの特定地域以外が産地のコーヒーには、「ブルーマウンテン」という名前をつけることができない。
しかし、日本に輸入されている豆の多くは、標高800 m以下の麓で栽培されたにもかかわらず「ブルーマウンテン」の名を付けられたものであることが多い。そのため、本来のブルーマウンテンを入手することは極めて難しい。
ジョージア エメラルドマウンテン
マウンテンといえばエメラルドマウンテン。
コーヒーに無知な私のような人が、ブルーマウンテンと聞いて連想するのはコカ・コーラの「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」ではないだろうか。
ジョージアのエメラルドマウンテンを知らない人へ簡単に説明すると、コカ・コーラが販売するコーヒー「ジョージア」シリーズの、青い缶コーヒーが「エメラルドマウンテンブレンド」。
コカ・コーラの自販機では、必ずといっていいほど通年販売されている。
飲んだことがない人でも見たことはあるだろう。
青い缶とブルーマウンテンの関係は?
ジョージアの青い缶には標高の高い山脈が描かれている。
青色に山脈。
「ブルーマウンテン」と「ジョージア エメラルドマウンテン」は勝手に結びついてしまうのだが、「エメラルドマウンテンブレンド」と名前がついているように、それらは異なるものだった。
つまり、ブルーマウンテンといえばあの缶コーヒーなのか?というと、答えは✕。
ジョージア エメラルドマウンテンブレンドのコーヒー豆は、「エメラルドマウンテン」というコーヒー豆であり、ブルーマウンテンではない。
ややこしくなってきたぞ。
エメラルドマウンテン
コロンビアで作っているアラビカ種の中で、最高品種のものにあたるのが「エメラルドマウンテン」。
コロンビアコーヒー全生産量の中から、 厳選された1%未満の高級豆。
以前は3%未満だったが、コロンビアコーヒーの収量が増えたことから今では1%未満とのこと。
エメラルドマウンテンの特徴
エメラルドマウンテン公式ホームページからは、味や風味の情報は得られなかった。
特徴として
- FNCが認定した豆のみ
- 100%手摘みで収穫
- コーヒー鑑定士によるカッピング
- 目で見て、手で選別
- 徹底した品質管理
このように品質に関する特徴が紹介されている。
味や風味の特徴はどうなのか?
ということで、エメラルドマウンテンの特徴を現すものを見ていくと
- 深いコク
- 豊かな香り
- 柑橘系のような酸味
という表現が目立った。
エメラルドとマウンテン
ブルーマウンテンはジャマイカの右側に位置。
では、エメラルドマウンテンもコロンビアのどこかに存在するのか?
というと、エメラルドマウンテンという山は存在しない。
「エメラルドマウンテン」は、コロンビアで屈指の収穫量を誇る宝石「エメラルド」と、南アメリカの西側に走る「アンデス山脈」にちなんで名付けられたものだった。
ブルーマウンテンとエメラルドマウンテンの違い
これまで見てきた通り、ブルーマウンテンとエメラルドマウンテンの違いは、第一に生豆生産国の違いがあった。
- ブルーマウンテン→ジャマイカ
- エメラルドマウンテン→コロンビア
両者は近隣に位置し、同じマウンテンという名前が付いているが、全く別物の豆だった。
まとめ
ブルーマウンテンと聞いてジョージアのエメラルドマウンテンが浮かんだか、ブルーマウンテンとエメラルドマウンテンは異なるコーヒー豆だと分かった。
ジョージアのエメラルドマウンテンを飲む際は、宝石エメラルドとアンデス山脈を。
ブルーマウンテンを飲む際は、陽気なジャマイカの地に成る険しい山のコーヒーノキを。
今後私は思い起こす事だろう。
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