車の片付け(断捨離)を始まりに、庭の片付け、そしてついに部屋の片付けに着手した。
もう何度目だろうか。
私はこれまでの人生において、断捨離といわれる行為を幾度となく行ってきた。
引っ越しを機に始める人もいれば、人生の転機、お金が必要で、なんとなく、など断捨離に取り掛かるキッカケはそれぞれ。
物がなくなってスッキリとした部屋を見て、新しい生活、新しい自分を手にしたような清々しさをその時は感じるもの。
しかし、時が経てばまた断捨離を行う。
これはいったい何が原因なのだろう。
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断捨離
断捨離とは、改めて書く必要もないとは思うが、Wikipediaの解説を持ち出すと以下のようなものである。
断捨離
●沖正弘が提唱したヨーガの思想。1976年の著書『ヨガの考え方と修業法 上巻』において「断捨離」という語が使用されている。
●作家のやましたひでこが提唱し、商標登録している、不要な物を減らし、生活に調和をもたらそうとする思想。
執着
人は様々な執着に囚われながら生きている。
辞書によると執着とは「一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと。」
断捨離は、物への執着を手放して心もスッキリしようということである。
断捨離後
断捨離というものに触れたあと、その後がどうなるかも人それぞれ。
人生観が変わり、そのまま整頓された部屋を維持する人もいれば、ミニマリストにまで突き進む人もいる。
中には私のように何度も繰り返している人も。
同じ出来事を経験したはずなのに、私はなぜ維持できないのだろう。
断+捨+離
断捨離の言葉のひとつひとつは
- 【断】物を入れない
- 【捨】物を捨てる
- 【離】物欲から離れる
という意味を持つが、その後もたびたび断捨離を繰り返しているということは、物を捨てること(捨)は出来ても、[物を入れない(断)と物欲から離れる(離)]が出来ていない又は継続出来ていない事になる。
趣味と飽き性
私の場合、断捨離をすると「物を増やしたくない」という気持ちが一定期間は継続するが、何かのスイッチが入った途端その気持ちはどこかへ行ってしまう。
新しい風が吹き込んできた時、つまりそれはほとんどの場合新しい趣味が出来た時に発動する。
趣味というのは有形無形さまざま。
スクワットを毎日100回することが趣味なら物もお金も必要ないが、私が興味を持つものには道具や材料が必要なものが多い。
そのたびに物が増え、そして飽き性な性格も手伝って自分にとって価値のない物に変わっていく。
自分を知る
身の回りに、いつも家や部屋が整っている人が一人や二人はいるだろう。
その人達は「断捨離」という概念に触れてそういう生活になったのだろうか?
案外、そういう人達は「断捨離」という言葉さえ知らないかもしれない。
普段から綺麗な状態が心地よいと思って過ごしている人達にとって、片付けや不要なものを入れない事は当たり前の事であり、誰かに聞いたり教わったりするようなことでも、ましてや運気や効果がどうのこうのでやるような事ではないのだろう。
自分がどういう物が好きで嫌いで、どういう状態が心地よいかをよく知っているともいえる。
断捨離に囚われない①物が多いのに部屋が綺麗な人
私の周りのある一人は、なかなか物が捨てられない人である。
それなのに、車をはじめ家はいつも整理整頓されており、時間があれば洗車や庭掃除、屋根の掃除まで行って綺麗な空間を維持している。
そして保管された物達は適宜使用され、その役割をしっかりと果たしている。
断捨離に囚われない②インテリアにこだわっていないのに部屋が綺麗な人
もう一人、インテリアに全くこだわっていないのに部屋が綺麗な人。
特別凝った装飾も家具に統一感があるわけでもないが、いつも部屋が掃除されていて綺麗に整っている。
そしてその綺麗好きな人の家にはいつも人が集まっている。
特にこの人物は、昔から必要最低限の生活用品以外の買い物に興味がない。
断捨離に囚われない【大事なポイントは3S】
①は、なかなか物を捨てられないが、身の回りをいつも清浄に保っている
②は、買い物に興味がなくインテリアにもこだわっていないが、いつも部屋が綺麗で人が集まってくる
①②共に断捨離などという言葉とは無縁の2人だが、共通点は「綺麗好き」という部分。
そして、よく整えられた綺麗な部屋が自分にとって心地よいということを知っているので、その状態を維持する事が苦にならない。
物への執着を手放すことも大切だが、3S「整理」「整頓」「清掃」を日常的に行うことが、心地よい生活を送る上での大切な土台のように思う。
断捨離に囚われない③自分にとっての正解
反対に、断捨離というものに興味関心を持つ私のような者は、家や自分の状態が好ましくないと思っているけれど、そう出来ていない人ということ。
よく断捨離後に後悔したりリバウンドする人がいるのは、この「自分を知る」という視点が欠けているのかもしれない。
たぶん、何度も断捨離を繰り返している人というのは、自分がどんな状態が心地よいのか?という部分を理解していない。
だから、物を片っ端から捨て、物への執着を手放した気になって、一時的な高揚感に浸り、再び物を増やしていく。
好きな物に囲まれている方が落ち着く人もいれば、スッキリとした部屋が落ち着く人もいる。
物がない事が正解ではなく、自分にとっての正解を知ること。
【持たない暮らし】をしたいのか?【心地よい環境】を作りたいのか?
ここをまずは理解しないことには、断捨離を行ってもまた繰り返すことになるのだろう。
ぼちぼち断捨離
私は必要最小限の物で数ヶ月生活をするという経験も過去にはあるが、それは限られた期間、限られた場所だからこそ出来たことであり、日常の上では不便さより便利さのほうが重要度は勝る。
何度も断捨離行い、まだ物への執着を手放せていない私ではあるが、ぼちぼち断捨離を再開しながら自分にとっての「心地よい空間」を見つけていこうと思う。
そして、断捨離の必要性を感じる人というのは「3S」が苦手な人が多いのかもしれない。
掃除や片付けをすることが今より好きになれたら良いものだ。
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